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趣味の手作りログハウス、音楽、愛車、出張先での出来事他、ランダムに書き綴っていきます。ちなみにHNは大好きなBeachBoysのヒットナンバーから取りました。


by funfunfun409
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ブライアン・ウィルソンのクリスマス・アルバム

ブライアン・ウィルソンのクリスマス・アルバム _f0051125_2038572.jpg

「ロック・アーティストでただ1人の天才を挙げるとすれば、それは間違いなくBrian Wilsonだろう」。

これはビートルズの元プロデューサー、George Martinのコメント。
時にはドラッグ禍による廃人説まで流れた事もあったが、88年のソロアルバム発表以来、私にとってブライアンは最も尊敬するアーティストの1人であり、存命する唯一のアイドルでもある。

『WHAT I REALLY WANT FOR CHRISTMAS』

1.The Man With All The Toys
2.What I Really Want For Christmas
3.God Rest Ye Merry Gentlemen
4.O Holy Night
5.We Wish You A Merry Christmas
6.Hark The Herald Angels Sing
7.It Came Upon A Midnight Clear
8.The First Noel
9.Christmasey
10.Little Saint Nick
11.Deck The Halls
12.Auld Lang Syne
13.On Christmas Day
14.Joy To The World
15.Silent Night 

Produced and Arranged by Brian Wilson

ここ10日間ほど、先月リリースされた上記新作を聴いている。
「クリスマス」という定められた枠組みがあるにせよ、先ずはその内容の充実振りに驚かされた。
何といっても、近年ツアーを共にしている強力なサポートメンバー「ブライアン・バント」を得たのが大きい。

ブライアンの手の内を知り尽くし、往時のビーチボーイズに匹敵するコーラスワークを誇る彼らとの深い信頼関係があってこそ、現在のブライアンには厄介と思われるアイデアの具現化、細部の仕上げといった(かつてブライアンがほぼ1人でやり遂げていた)一連のスタジオワークを可能にしているものと思われる。

さらにファンにとって嬉しいのは、ブライアン本人のヴォーカルが実に伸びやかで感情表現が豊かになり、温かみが増した事。
ブライアン作曲によるものも含め、ビーチボーイズ時代のリメイク、お馴染みのスタンダード曲がズラリと15曲も。

私にとってのベストトラックは8曲目の「The First Noel」。
枯れたとはいえ、切々と歌い上げる様子は若き日の美しい声を感じさせる。
そして本アルバム中唯一、リードヴォーカルでのファルセットがラスト間近で登場した瞬間、言いようのない喜びと安堵感に包まれるのだ。

ブライアンが醸し出すコーラスワークの妙が、これほどクリスマスナンバーにピッタリくるとは今まで思ってもいなかった。

アレンジは多彩でオーケストレーションも必要かつ充分。
ブライアンの音楽に触れた事のない人にも勧めたくなる佳作だ。
by funfunfun409 | 2005-12-22 20:35 | 音楽