ロジェヴェンのチャイ5
2006年 10月 19日
ロジェヴェンとは旧ソ連の指揮者ゲンナジー・ロジェストヴェンスキーの略であり、チャイ5はチャイコフスキー交響曲第5番の略。
スヴェトラ(スヴェトラーノフ)、フルヴェン(フルトヴェングラー)、 マラ1(マーラー交響曲第1番)、ペルイチ(ペルシアの市場)等々、楽団員や同好の士が集まれば必然的にそんな雰囲気になってしまうものだ。
一種の帰属意識のようなもので、5千円をゲーセン、2千5百円をツェーゲー、不味いをズマイなどと、仲間内にしか通用しない言葉で会話しているのを聞かされるとこ、いつらアホじゃないの?というか、まぁ何となくイヤな気分にさせられるのは確かですね。
ですから、検索でヒットしないように敢えてこんなタイトルにしてみたワケでして。
イヤラシイですか?
前置きはこの位にして、チャイコフスキーの交響曲第5番、以前コチラでも触れたが、私は72年録音、ロジェストヴェンスキーのモスクワ放送交響楽団の演奏にトドメを刺す。
18の時にこのLPによってクラシック音楽への扉が開かれ、当時名盤と言われた他の指揮者のものを10数枚聴き比べたりとそれなりに熱中したものだが、結局これに優る演奏は無し。
もう他の音源を求める気は起こらないので、既に廃盤となったCDをいつか入手してやろうと長期戦覚悟でヤフオクなんぞをチェックする日々が続いていた。
そして、「その時」は突然やってくる。
何と新たにCD化されていたのだった。
クラシック愛好家でチェロ弾きでもあるミッチさんのブログにヒット、その方もこの音盤が本命のようで、同じ嗜好を共有している方が他にもいらっしゃった事に感銘を受けた。
ゲンナジー・ロジェストヴェンスキー指揮 モスクワ放送交響楽団
Venezia CDVE24250 2枚組 1,689円で購入
チャイコフスキー:交響曲第4番ヘ短調 作品36 (1-1・2・3・4)
チャイコフスキー:交響曲第5番ホ短調 作品64 (1-5・6、2-1・2)
チャイコフスキー:交響曲第6番ロ短調 作品74「悲愴」 (2-3・4・5・6)
いや~、嬉しいのなんのって、早速タワーレコードに訊くと「在庫あります」。
本日昼休みにスッ飛んで買ってきた。
車のチェンジャーにセットし、仕事帰りに1楽章冒頭と4楽章を最後まで聴く。
少々音圧が下がっているような気がするけど、昔安いステレオで聴いていた頃と比べて確かにクリアだ。
その分金管群の荒さが目立つが、そこは俊秀ロジェストヴェンスキー、40代に入ったばかりの彼が曲者揃いのオケを力ずくでねじ伏せるかのような爽快感すら覚える。
とかく耽美的で一本調子になりがちなロシアのオケだが、その魅力を最大限に生かしつつ、クールで西欧的な要素をも加味して目一杯鳴らし切ってしまう懐の深さに痺れてしまうのだ。
昔買ったLP全集とCD。
LPジャケットの写真が大好きで、壁に飾ってたっけなぁ~。