函館に来たからには
2007年 05月 28日
昼に長寿庵の大盛りを食べた影響で、夜になっても腹が空かない。
外はまるで台風並みの豪風雨。
軽く済ませればいいじゃないか、と自分を納得させて丸南本店へ向かう。
強風でバラけそうになるコンビニ傘に注意しながら暗い空き地を進んでいると、不覚にも水溜りに足を入れてしまって膝下がずぶ濡れになってしまった。
先客は女性2人組で、最近入った若い女店員に美味しい!オイシぃ~っ!と連発していた。
ネットで調べて来たらしい。
気のせいか、近頃年配の常連客に混じって20代のニイチャンをチラホラ見かけるようになった。
決まって生ジョッキを注文し、その後に盛りそばやカツ丼セットといった単品を平らげてひっそりと帰っていく。
いずれ酒肴セットでも注文するようになれば本物だな。
酒を飲むために蕎麦屋の暖簾をくぐるという食文化は北海道には定着しなかった。
道内では多分この店こそが唯一の例外と思われる。
昔の蕎麦屋はそうしたものだという話を、20代後半に下母澤寛の「味覚極楽」を読んで知ってはいたが、私自身、7年前(30代半ば)に最初にこの店に入った時も、気恥ずかしさが先に立って酒を頼めず、結局「天ぷらそば」で済ませてしまったのを思い出す。
卵焼き(500円)。
前回食べた時よりもやや甘め。
この日は他に焼き海苔を頼んだだけで、酒を4杯お代わりした。
最後の蕎麦を抜いてもらうように予め頼んておいたのだが、やはり食べたくなる。
酔って火照った口中に程好いダシ加減のシャッキリ蕎麦。
やはり最後にこれをやらなければせっかくこの店に来た意味がない。
蕎麦屋に来て蕎麦なしで帰るのはどう考えても不自然だ。 反省。。。
手繰るのがやっとで、「せいろ」の画像はなし。
酔いと満腹とで、せいぜい2~300メートル先の定宿に戻るのが辛かった。