憧れのモッキリ屋
2006年 03月 16日
クラシックカーミュージアムと摩周丸を見終わると丁度お昼時。
街へ戻るには客引きが五月蝿い函館朝市を通らなければならない。
イクラ丼1,800円?頼むから早く価格破壊して下さいな。
目当てにしていたラーメンの汪さんは休業、他のラーメン店は制覇し尽くしているので丸南本店へ行く。
チキンカレーと蕎麦のランチセット580円。
薄味でダシの効いたあんかけ風カレールゥはいかにも蕎麦屋のカレーですな。
寒風で凍えていたので一味唐辛子をタップリと。
掃除のおばさんに頼んだお陰でホテルの部屋に戻るともう綺麗に片付いている。
出入りの都度フロントに行く必要のない方式、自由に動き回れるので本当に助かる。
小さなホテルだからこそ可能かと思われるが他のビジホも導入して欲しい。
近くの書店で見つけた辻仁成の「函館物語」を寝ながら読んでいるうちに睡魔が襲う。
3時間ほど午睡した後サウナで覚醒し、先日チラリと紹介したモッキリ屋に出撃。
こうした店は明るいうちに行く事に意味がある。
自堕落な気分を味わえますから。
空いていると思いきや、この通り既に満員状態。
ツマミ類は種類が豊富、ラーメンも出していて300円だからその安さもお解り頂けよう。
基本的に長居する場所ではないので燗酒1合で店を出たが、「大山」がコップになみなみ注がれて250円ですよ!
朝の10時から呑めるそうなので、函館に来る楽しみがまた一つ増えたというもの。
空きっ腹に燗酒は効く。しかも腹が減った。
で、並びの店にフラフラと吸い込まれる。
またしても丸南本店!
写真は蕎麦がきの揚げ出しと加茂泉。
定番の酒肴セットに加え、しばらく肉を食べていなかったので串焼き盛合せも注文し、結局酒3合で満たされた。
夜になると、ここに来るのは大抵一人客で、黙って酒を飲み、食う。
暖かく落ち着いたこの雰囲気、皆その佇まいを守り続けたいかのような趣があり、店と客が見事に融和している。
寂れる一方の函館駅前地区だが、戦前の建築そのままのうなぎ屋だの赤線名残りの立ちんぼなど、昔の繁栄ぶりを偲ばせる雰囲気が色濃く温存されているこの界隈、来る度に新しい発見がある。
京都や大阪でも表通りから1本入ると昔ながらのたたずまい、これと同じ。
街並の近代化は均一化に等しく、どこに行っても同じようなものだから面白くない。