世界のめん羊館
2006年 05月 05日
観光バスが何台も乗り付け、どこの国とも判らぬ言語が飛び交う騒々しい雰囲気に身を置きたくない、というのが今回の狙い。
5月3日、午前8時過ぎに出発し、江別で高速に入る。
高速道はかなり混雑しており、100キロ出しても簡単に抜かされる。
みんな旭山動物園に急いでいるように見えてしまう。
昼前に着いたのが士別市にある「サフォークランド士別」。
ここでは約30種の羊が飼育されていて、日本ではここだけという品種が10種以上いるらしい。
イギリス原産のサウスダウン種。
私が持つ、“羊の顔は丸いもの”、というイメージに最も近いのがこの品種。
幼少の頃、家で羊を飼っていて、父親に確認するとコリデール種だったそうで、写真を見るとなるほど納得が行く。
面長の羊はいくら毛がふわふわでも「ヤギ」に近い印象を持ってしまうのは私の原体験によるものだったと、ずっと抱いていた疑問が解けた。
目が青いのはフラッシュによるもので、他の羊も同様だった。
上にあるレストランでジンギスカンを食べ、連休恒例の「毛刈りショー」を待つ。
連れてこられたのは大柄のサフォーク種で、係員に押し倒されると、立ち上がろうと抵抗もせずに毛を刈られていく。
他の動物なら必死に抵抗するはずなのに何でこんなに大人しいんだろうと不思議に思うほど。
しかし叫び声は、大量の脱糞と共に「モ゛ェ゛エエエ~ッ!!」と腹の底から搾り出すような声で迫力を感じた。
ものの5分もしないうちに丸刈りにされ、羊舎に曳かれて行くサフォーク君、滑稽で物悲しく、やり切れなさが残る。