ホタテと舞茸の炊込みご飯
2007年 09月 30日
提案したエリンギ+松茸のお吸い物粉末は敢えなく却下。
松茸の香りや味は科学的に解明されているわけだから貧乏人はそれに頼ればいいと思うのだが、山妻は「モドキは嫌だ」と言う。
未だに本物の松茸ごはんを食べた事がない同士がアレコレ言い合っても収拾がつかない。
という事でホタテを使う。
ホタテといえば、本山荻舟の「飲食事典」に興味深い紹介があるので抜粋しよう。
・・・蝶ツガイを前方にして右側の一枚はふくらんだ中に相当大型の貝肉をたくわえるのに対し、左方の一枚はほとんど扁平で海面を行進する時は帆のごとく屏立するのを特徴とする。
貝殻は高さ160センチ、幅175センチにも達し、東北地方から北海道に及ぶ寒海を主産地とする・・・
物知りの本山先生らしからぬ引用だが、巨大な帆立貝の群れが波間に貝を立てて颯爽と進むサマが目に浮かぶ。
こうした文章を探し出すのも個性的な「事典」を読む楽しみの一つ。
貝柱だけでは味が足りないと思って小振りなヒモ付きと一緒に炊飯した。
出汁をかなり濃い目にした積りなのに炊き上がったのを味見したらボケた感じだったので塩と白だしを加え、三つ葉を混ぜ込んでから盛り付ける。
混ぜた時に貝柱が崩れて写りはイマイチ。
もち米を混ぜたような食感に仕上がり、妻もお代わりするなど、家族の評判も良かったようだ。